【導入事例】自身の運転を客観的評価で見つめ直す、意識改革のための運行管理システム活用

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下水道管など劣化した老朽管路の管更生工事を中心に行なっている、日本ノーディッグテクノロジー株式会社の多田様にKITAROの運用についてお話を伺いました。

 

日本ノーディッグテクノロジー株式会社様の事業内容と多田様の担当業務についてお聞かせください。

当社は、古くなった下水道管を直す管更生という工事を主に担当している会社です。私はその中でCSR安全統括部の部長として、会社の社会規範や現場の安全管理などを担当しております。

KITAROは現場の社員の社有車には全台、工事で使用する車に関しては現場数の4分の1くらいに配布して、会社として管理をしております。運転成績の結果が良い悪いは個別に言うにしろ、見られているという緊張感を持って業務についてもらうようにしています。

そうして日々の管理をして、ある程度結果の悪い人がいれば指導をするという形をとっています。

KITARO導入のきっかけ

最初は当社の管理部の担当者がKITAROさんから電話を受けて、社内で「こういう連絡が来たからちょっと話を聞いてみよう」となり、お付き合いが始まりました。

元々の導入の目的は運行管理ではなく、交通事故の削減のためです。大体毎年10件以下ではありましたが交通事故が増えていて、表にすると右肩上がりに上がっている状況でした。そのため、何かしら手を打たないとこのまま上がり続けるだろうな、何をすればいいんだろう、と思っていました。そんな時にお話をいただいたので、ちょうど良いタイミングでした。

実は当社の協力会社さんもKITAROを導入している企業があるんです。当社では毎年7月に安全大会というものを実施しているのですが、コロナの前は同業者さんを全員集めたり、各社の社長さんを集めたりして、こんな取り組みをしていますよだとか、こういう風に事故が減りましたとか、そういった話をしていました。
その時にKITAROで運行管理ができますよ、という話をしていたので、賛同してくださった会社さんで入れてみようかなとなり、導入しているはずですよ。

KITARO導入の効果

インフラ系の公共事業のため、コロナで現場の稼働が減ることはなく、むしろ工事量が増えてきたということもあり、当社だと2018年がピークで年間12、3件交通事故が起きていました。そこで全員に運行管理について認識してもらうことで、事故件数の上昇が止まり、2020年は4件とピーク時の3分の1くらいに減少しました。仕事中の運転が丁寧になったのもあるとは思いますが、見られているという意識が生まれたことにより、非常に導入効果があるなと感じています。

KITAROを導入しはじめのうち、まだ事故が多かった時にはランキング機能を活用して、社内の会議で運転評価点数や誰がトップ3・ワースト3かを発表していました。1、2年やってみたところ全体の点数が大分良くなったので、もうランキングは出さなくてもいいなと、最近はあえて出していません。

ドライバーからすると、「また事故が増えると名前などが個別に出されてしまう」という恐れも多分あると思うのですが、会社としてしっかりと管理をしているという周知はできましたので、安全運転をするように少しずつ意識改革されているのではないかと思っています。

KITAROを導入する上で施策として行ったことはありますか?

まずは管理をしているということを周知することと、ある程度一定期間をかけてこういうのが安全運転だということを認識してもらうことです。

例えば運転評価点数でランキングされて、下位5人の人には例え点数が85点であっても急ブレーキが何回ありました、あなたは急ハンドルが多いですという話をしていくと、5人のうち4人くらいは下位に入らなくなってきます。
そうすると今度は上にいた人の順位が落ちてきますが、同じことを言い続けるというか、意識してもらうようにすると、自分の運転自体が急ハンドルだとか、これって急ブレーキなんだというのを認識してもらえるようになるのが大きいと思っています。

みなさん自分の運転が急ブレーキだと思っていないですが、結果を見てみると急ブレーキなんですよね。きちんと安全にブレーキをかけるためには、距離を空けて少しずつ踏んでいかないと、機械が急ブレーキと判断してしまうってあるじゃないですか。それを3、4ヶ月くらいかけて意識していくと慣れてきて体が理解してきます。そうして自分の運転を見直す仕組みができたという感じです。

今後のサービスに期待すること

実際のところ、安全成績として非常に結果が出ているので既に満足しています。

強いて言えば、有償でも構わないので、例えば交通免許の講習の時に見るような交通関連の動画コンテンツがサービスとしてあれば購入したいと思います。

今問題だと感じているのは、もし交通事故が起きた時にどういう状況だったのか、何が悪かったのかを上長にまとめてもらって、事故を起こした本人に再発防止のために何をいつまでにやるっていうのを報告してもらった時に、私に指導・教育をする資質が足りているのかということです。

例えばゴールド免許を持っているから教育・指導ができるという理由だと、ペーパードライバーかもしれないとか、運転経験は豊富だけどゴールド免許には一度もなったことがないとか、何をもって指導・教育ができると言えるのかが明確ではないことって問題ですよね。

交差点にはこんな危険があるよ、とか高速道路の合流についてだとか、交通関連の動画は色々なものがあるじゃないですか。そういうものが購入できたり、HPで見ることができたりしたら管理する側も勉強になりますし、非常に良いと思います。
その際、10〜15分くらいを限度に、教育用として時間のある時に気軽に見られるくらいの長さのものをたくさん作っていただけると私たちとしては運用しやすいなと思います。


(KITARO担当者追記)
今回ご紹介の日本ノーディッグテクノロジー様では、安全運転指導に関する施策をしっかりと実施されていました。また、動画コンテンツのお話など今後の参考になるご提案もいただくことができました。こうした取り組みは他の企業様でも十分参考になるのではないかと思います。
ご協力ありがとうございました。