【導入事例】ドラレコは搬送の品質を上げる答え~運転状況が業務に直結する陸送こそ、KITAROの出番~

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東京都台東区で車両廻送や貨物請負を営む山一陸送産業株式会社の守屋様に、ドラレコ版のKITAROの運用についてお話を伺いました。

山一陸送産業様の事業内容を教えてください

主にトラックの陸送、従業員が納車する車両を運転し、目的地まで運ぶ仕事をしています。それ以外でも緑ナンバーの車両を使用して貨物の集配を行う業務もあります。
本社は東京ですが主に関東一円に営業所があり、栃木、埼玉、神奈川、静岡など10か所の営業拠点を持っています。

私の業務内容としては藤沢の営業所長兼統括部長として、総務や庶務など、とにかくいろいろな業務を統括している、という感じでしょうか。
KITAROの選定から導入までは基本的に私1人で対応しましたが、運用は安全部長とKITARO担当の2名を中心に行っております。

KITARO導入のきっかけ

KITARO自体はWeb検索で知りました。
これまではスタンドアローンのドラレコを都度設置していたのですが、それでは配送中の車内の状況がリアルタイムにはわかりませんでした。
陸送というのは、運転状況が業務に直結する仕事です。出来立てほやほやの車をお客様に届ける仕事、お客様が待っている新車をしっかりと納める仕事になります。
当社では1人のドライバーがだいたい1日に数台~30台くらいの車を運転します。そうすると、どうしてもお客様が待っている大切な商品を運転しているという意識がだんだんと薄れていってしまうものです。
それまでは通信型のドラレコではなかったので、管理者もドライバーの運転状況を見る手段がありませんでした。戻ってきたドライバーからSDカードをもらい、運転中の全動画データを確認する、ということも正直無理がありました。

運転する車はお客様の商品ですから、ドラレコは工事不要でドライバーが取付け・取り外しが簡単にできるタイプでなければなりませんし、危険な運転にはしっかりとアラートをあげて事故防止に役立つものでなければなりませんでした。
運転中の気の緩みを防止して、安全運転に寄与するサービスがないか探していたところに出会ったのがKITAROでした。

KITARO導入の決め手

最終的にKITAROを選んだわけですが、正直KITAROは最後の最後に声掛けしたサービスです。
「AIドラレコ」で検索していく中でKITAROのHPも出てきてはいたのですが、ずっとスルーしていました(笑)。
AIドラレコのタイプだと価格が高かったのですが、選定に時間がかかるうちに「いつごろ決まりそうか」と社長からも催促があったので、最後に仕方なく呼んで話を聞いた感じですね。

そしたら意外に品質が良い。営業マンも最初は若くて不安だったけどしっかりと提案してきた(笑)。他社サービスはあんまり融通が利かなかったけどKITAROは融通をきかせてくれた。
トライアルを試してみても、操作性が良く誰がどういう状況になっているのかをすぐ見られるようになった。社長の言葉ですが、「品質がいいから決めました」ということです。
ITに詳しくない人が、マニュアルなしでKITAROを使いこなしていますからね。
眠気検知という機能もあるのですが、トライアルの結果本当に眠いかどうかもしっかりと検知していました。

導入してからさほど時間はたっていないですが、すでにKITAROは個人に対するドライバーの評価基準になってきています。陸送の仕事は運転がメインで、中(※運転中の状況)が見えないと意味がないですから。ドライバーの抵抗も一部ありますが、AIが優秀なのでどんどんと入れていきたいです。
当社では何か事故などがあったときにドラレコを付けてないと二度と運転させないルールを適用しているのですが、社長は自社の全車両を早くKITAROに統一して一元管理しようと言っています。
同じ陸送の会社が集まる会議にも、社長はKITAROを宣伝してみるつもりのようですよ。

▲独自フォーマットで危険運転や設置状況などをまとめたレポート

KITAROの活用方法

導入前と導入後では、本当に業務の世界が一気に変わりました。
リアルタイムで今どこにいるのかを聞かれた場合にも、すぐに回答できるようになりました。今まではドライバーに電話で確認していたのが、KITAROを見れば一瞬で回答できるようになりましたから。多分ドライバーよりもKITAROを閲覧している人の方が、その車がどこにいるかわかるようになっていますよ。
自社では陸送以外に緑ナンバーの車両も持っていますが、そちらもリアルタイムの位置情報を聞かれることが多いです。そういった場合でも、いちいち電話で確認して~という無駄な時間が一気に無くなりましたし、それが当たり前になりました。今またKITAROがない状態に戻ったら非常に不便だと思います。

あくまでもKITAROの導入目的は搬送の品質向上です。
お客様からの「山一陸送産業に頼みたい」という期待値をあげることが目的で、自社のレベルを上げていくことで、最終的に陸送全体の品質を上げていきたいというのが社長含めた我々の思いです。
全体的に事故が無くなっていけばよりよい社会になりますし、KITAROに対してもボリュームディスカウントの相談や自社用の開発も話ができますしね。
ゆくゆくは事故防止のフィードバックも、さらに細かくできるのではないかと想定しています。

問題児をあぶりだすのが目的ではないですが、どんな運転が良い運転なのかノウハウの共有と蓄積ができますから。
ドライバーへの指導も目的がしっかりと定まっていれば対応に四苦八苦することもなくなります。
いくつか例を挙げると、眠りかけていたドライバーが、ドラレコのアラートで起きて事故防止につながった事例もあります。
また、わざと危険挙動の音を消すドライバーが出てきた際には、ドラレコは最終的に自分を守るためにつけるもので、音を消すと警告の意味がなくなると指導しました。あくまで自分の弱いところを見てもらうためのツール・発見するためのツールですから、運転を振り返ったうえで良くなっていってほしいという思いでいます。
わき見検知のアラートが嫌でサングラスをかけたドライバーにも、「あなたの顔を見たいわけではなくて、目線がどう向いているかを見たいんだよ。これは究極的には自分を守るためのものなんだよ」と指導をしました。

反対に、急ブレーキを検知したけれど、実は良い運転だった事例も存在します。これは前の車が信号機のない横断歩道を、信号待ちの人を無視して走行し、それに気づいた後ろの自社車両が停止して止まった事例です。機械判定では危険運転として判断されましたが、動画を確認したところ車間距離も十分にあり通常の運転の範囲内でした。これは良い運転として自社内で共有しました。
また、眠気検知がまったく出ない優秀なドライバーに理由を確認したところ、「眠い時はすぐ寝る。寝ないと運転怖くてできない」と言われこれも良い運転として社内で共有をしました。

KITAROの導入でデータの可視化が進んできており、そうした個々の事例が浮き上がってくるようになりました。今後はデータを基に事故を減らす・運転を修正する方向に進めていければと考えています。
運転の品質というのは運転免許だけでは担保できないものです。陸送という仕事に求められているレベルが高いから運行管理システムをつけていますし、ドライバーには「疲れているときにちゃんと休憩を取れる」ということも求められていると感じます。
そうした品質の高さを今後も維持するためにも、KITAROを有効活用していけるとよいですね。

今後のサービスに期待することはありますか

TOP画面で表示される危険運転については、誰のものかを分かるようにしてほしいです。
あと、危険運転時以外の通常の運転時の動画を見るときは、車内と前方両方を一気にビューワーで見られるようになるとよいです。
そのほかにも、ドライバーがボタン操作すれば映像を20秒間撮れることができるようにするとか、色々言い出せばきりがないですが、KITAROさんのバージョンアップに期待しています。

その他、悪い運転の検出だけでなく、良い運転の検出ができるようになるといいですね。
悪い運転ばかりを指摘すると粗探ししているようにも思えてしまうので、「こういうのが良い運転なんだよ」というのをAIで検出できるようになると、ドライバーのモチベーション向上にもなりますし、社内の教材として活用して事故防止に役立つのではないかと思います。

(KITARO担当者追記)

今回は社長の吉田様からも貴重なお話をお伺いすることができました。
KITAROを気に入っていただき、積極的に様々な場所でKITAROをPRしていただけるとのことで、お力添えに大変感謝しております。
ブログ記事などでもご紹介しております通り、KITAROは安全推進会議の1コンテンツとして説明会を実施することなども行っております。
何かありましたらお気軽にお声がけいただけますと幸いです。

また、TOP画面での危険運転者については現在機能改修中であり、間もなくリリースされる予定となっております。今後も機能の充実を図っていきますので、引き続きKITAROを有効活用していただきたいと思います。
ご協力ありがとうございました。

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